釣り好き、ぼっちの人集合! 大自然の中での合コン、“つりコン”が楽しい
自然が好き!釣りも好き!交際相手も見つけたい!どれか1つでもあなたが思っているのなら、“つりコン”をオススメしたい。渓流を石で区切って作られた管理つり場で、男女が交流をしながら、ニジマスやイワナ、ヤマメなどを釣って楽しむのが、“つりコン”だ。
この釣りをしながらの合コンは、2012年7月に1回目が開かれ、栃木県日光市にある管理つり場、”三依渓流つり場”で、年に3回のペースで開催されている。参加人数は、女性が10人、男性が20人ほど。茨城や埼玉など県外からの参加も多い。
つりコンを訪ねる
2014年5月24日に開かれた、6回目の“つりコン”を訪ねた。三依渓流つり場は、芽吹いたばかりの葉に彩られ、あたりには小鳥が飛びまわる。林を通り抜けて、川へ向かうと、30名近くの人々が釣り竿を片手に談笑をしていた。水は翠色に澄んでいて、手を入れるとひんやりと気持ちいい。
時々、誰かが魚をつり上げ、歓声が上がる。女性の竿に魚がかかると、すかさず手伝う男性もいた。活きのいい魚の口についた釣り針を、とるのはなかなか難しく、エサを針に引っ掛けるのも簡単ではない。ここは普段からやっている人の腕の見せどころ。
千葉から来た20代の女性は、いつもは海釣りをしているという。「やっぱり、たくさん釣れるのは嬉しいし、楽しいね!!」と笑顔だった。
釣りを楽しんだあとのバーベキューでは、釣った魚をさばいて串に刺し、塩を振ってじっくりと焼く。お酒も入り、笑い声がたえない。はじめは静かでシャイだった人も、気づくと笑顔で話し始めていた。
バーベキューを協力して準備。
釣った魚は、塩焼きに。ん〜、いい香り。
環境を活かしたコンパ
“つりコン”を企画したのは、塩生康幸(しおの やすゆき)さん31歳と、母の美智子(みちこ)さん。最初に話を持ち出したのは、美智子さんだった。普段は、2人の考えが一致せず実現しないことも多くあるが、この時は康幸さんもすぐに賛成。康幸さんも、すでに漠然と合コンを考えていた。「合コンを開くのは難しいと感じていたけど、今やっていることを利用すれば、なんだ簡単にできるじゃないか、と。つり好きな人って、一人で黙々とやっていることが多い気がしたんです。だから、そういう人たちに出会いの場を提供したかったし、たくさんの人と集まって、ワイワイすることの楽しさを知って欲しいというのもありました。」と康幸さんは語る。
苦労したのは、女性を集めること。やはり、釣りをする人は圧倒的に男性が多い。「釣りガール」や「山ガール」などの他の活動をしているグループと協力していくことも模索しているという。
企画をした塩生康幸さん31歳。普段は、つり場の運営をしている。
告白タイムで相手に想いを伝える
自分から勇気を出せずにいる人の後押しをし、ご縁を大切にしてもらうためにと、告白タイムを取り入れた。1987年から1994年にかけて放送されていた集団お見合い番組、「ねるとん」を思わせる、緊張の告白タイム。それぞれが思いの丈を相手にぶつける。多すぎず少なすぎない人数だからこそできることだ。
一人の女性にたくさんの男性が集まることもあり、選ぶ方も簡単ではない。「どうぞ、お友達になってください!」と花を差しだす人もいた。この日、めでたくカップルになったのは、7組14人、全体の6割にも昇る。「来る前からずっと緊張していて、告白する時は頭が真っ白になった。でも、相手が見つかって嬉しい。」とある男性は語る。相手の女性に、彼のどこが気に入ったのかと尋ねると、「やさしく釣りを教えてくれたことと、面白いところです。」と、ほおを染めながら答えてくれた。
結婚までたどりついたカップルもいた!
”つりこん”で、生まれたカップルの中から、結婚にまでたどりついた人もいる。「自分たちでやったイベントで、運命の2人が出会えたというのは不思議だし、とても嬉しいですね。」と康幸さん。「もし自分が”つりコン”をやっていなかったら、2人が出会うことも無かったかもしれない。そう考えると凄いことをしたな、という気持ちになります。」
“つりコン”では、同性どうしで友達になることも。釣りという共通の趣味をもつ仲間を、見つけるのにも役立つのだ。これも、他の合コンにはない良さ。
「これからも続けて、参加してくれた人が、来て良かったなと思えるイベントにしていきたいですね」と康幸さんは微笑えんだ。
今年の“つりコン”は、2014年7月22日と10月19日。詳しくはこちらをどうぞ。
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