やっぱり自家製は美味しい。味噌作り、我が家の場合。
味噌を造り始めて18年くらいになる。
キッカケは東京で長男が生まれた頃、赤ん坊に少しでもましなモノを食べさせたいと思ったこともあるが、とにかく何でも手作りしたがる性格で、結婚してからは趣味のモノづくりの分野が食品にまで広がってしまったということでもある。
手づくりの良さは、まず何といっても味がいいこと。初めてできた味噌を食べたときの感動は忘れられない。フルーツのような香りといい、旨味といい、「今まで食べて来たあのモノは何だったのか?」というショッキングな出来事でした。
二番目に、健康に良い。家庭では素材にもこだわり、伝統的な製法で無添加でじっくりとつくることができるので、酵母や酵素の生きた本物の味噌を造ることが出来ます。
三番目に経済的。マ◯コメやハナ◯キの工業的な製品を味噌と呼ぶなら、確かに安いかもしれませんが、手作りと同じレベルの品質の味噌を買うことを考えれば、遥かに安く作ることが出来ます。そして、一度手づくり味噌を味わってしまうと二度と大量生産品は食べられなくなります。
現在は山の中で6人家族で自給自足的な生活をしている我が家では、一般家庭よりかなり多くの味噌を使いますので、毎年冬場には何回かに分けて数10キログラムの味噌を仕込みます。仕込んだ味噌は1年以上熟成させるので、1〜2年前に仕込んだ樽から使います。
前に、南紀勝浦町(なんきかつうらちょう)の山の中に住んでいた時は「土用を二度越した味噌は食べられない」と言われた通り、味噌の熟成と劣化が早かったのですが、寒い今の地(栃木県北の山間部)では三年味噌は当たり前、その昔にはどの家庭でも大家族のため毎年何斗もの樽を仕込み4、5年前のものから消費していたそうで、これは不作や飢饉のための大切なたくわえとなっていたわけです。
[Writer : Zeukyau]
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